ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
最初はみんな


「あれなんだ?・・・」


「まさか・・・」


「ジーザス・クライスト!」


この3段階だったに違いない。

みんなはあまりのダーティーさに声を掛けられずにいた。

なぜなら黒光りした外見からしてパイ毛とは思わず、
アンダーヘアーだと思うに決まっているからだ。

そういえば二十歳くらいの時、部屋に女の子を入れた時だった。

女の子が来ると言う事で前もって念入りに掃除をし、
特にアンダーヘアーが落ちていないかチェックをし、
前の日には風呂で抜けそうな毛はむしっておいたにもかかわらず、
女の子が部屋に入ってから少し経った頃。

ピーンと直立不動でカーペットに突き刺さっている毛があるではないか!


「なんでまだあんだよ!あんだけチェックしたのに!」


「よりによって目立つ様に直立不動で突き刺さってんじゃねーよ!」


「伸び盛りの中二じゃねーんだからよ!」


しかし後で風呂で気付いた事だがアンダーヘアーそっくりな毛が他にもあることに気が付いた。

直立不動のあの毛はスネ毛だったかもしれない。

もしそうだったとしても、女の子はスネ毛とは思わず


「あれは絶対アンダーヘアーだわ!」


「夜一人で何かイヤらしいことでもしてるんだわ!」


「あーいやらしい、いやらしい」


と思っているに違いない。

その時の俺はショックで


「自分の右手に一週間ほどホリデー」


を与えることにした。

てなことがあったのでパイ毛だろうがアンダーヘアーだろうが他人は

「あれは絶対アンダーヘアーだ!」と思うはずだ。

逆に「あれは絶対パイ毛だ!」と思うヤツはほとんどいないだろう。

なぜならそもそも俺みたいにパイ毛が生えてるヤツがそんなにいないし、

なんといっても


アンダーヘアーほどポピュラーでカリスマ的な存在はいない!


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