ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
「写真さえ撮ればダチに自慢できる!」


2枚ぐらい撮った後、ロブがニヤニヤしながら今度は


「キス!キス!」


と言った。


「ウソだろー」


心の準備がなかったが、次の瞬間サマーはゆっくりと顔を斜め45度にした。


「マジかよ・・・いいの?」


おもいきって俺も顔を斜め45度にしたが
サマーと同じ方向へ45度に倒してしまった。


「バカやろう!これじゃ唇がフィットしねーじゃねーか!」


気を取り直して逆の方へ45度に倒そうとした瞬間
すでにサマーも気を使って逆の方へ倒していた。


「何マネしてんだ!俺は鏡の中のサマーか!」


次の瞬間お互いに違う方向へ斜め45度となり、めでたくドッキングした。

それは熱くしびれるほどの接吻だった。

自分の身体の力が抜けていくのがわかった。

時間にして何秒だったはずだが、一つの映画を見終えたほどの時間に感じた。

そして大作を見終えた様な満足感。

その満足感が時間が経つにつれて自信へと変わっていく。

しかも相当な勘違いの。


「これでこの女は俺の物だ!」


なぜ男はすぐそう思ってしまうのか?

というよりなぜ女はそう思わないのか?

男には全く理解できない!


「俺と同じ気持ちであって欲しい!」


期待する気持ちをグッと我慢し


「キスぐらいどうってことないぜ!」


と平静を装った。

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