ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
俺の話がなんだか中途半端でしばらくシーンとしていたが、
そこに親父さんが帰ってきた。


「デカイ!」


びっくりしたがよく見てみると大きいが巨人ではない。

サマーは小柄なので大きいとは思わなかったのだ。


「ハロー」


握手を交わす時の笑顔がこれまた優しそうで安心した。

しかしよく自分の娘が男連れてきて、
その男と笑顔で握手できるんだろう。

やはり異文化の違いなのか・・・

父親のブライアンはブラウンヘアーで声が低く男っぽい風貌だった。

仕事は鉱山で働いていて、17才から叩き上げで
今ではかなり上のポジションについているらしい。

夕食を外で済ませてきたということで早速シャワーを浴び、
挨拶もそこそこに部屋へ行ってしまった。


「お父さん朝早いからね・・・」


「4時起きは大変だね・・・」


時計を見ると8時すぎだった。


「いつもこれぐらいには寝ちゃうから・・・」


しばらくするとようやくチキンが焼けたようだ。

ジュリーがチキンの丸焼きをドーンとテーブルに置くと
チキンの手足をちぎり俺達の皿に盛り付けてくれた。

皿には既にマッシュポテトや温野菜もあった。


「うまい!」


なんともジューシーでいくらでも食べれそうだった。

ケアンズに来て以来これで好物がもう一つできた。

VBとチキン。
サマーによるとスーパーでも買えるらしく
味もそんなに変わらないらしい。


「へー今度買ってみるか・・・」


しかしサマーは一口食べたあとソファーで横になり始めた。

具合でも悪いと思ったが、ミキがサマーは
いつも残してばかりといっていた。


「???」


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