ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
確かに俺でも取れそうだ。ただし50万円の残高証明が必要だった。

それに向こうで仕事が無かった場合、ある程度の金が必要だ。


「あと30万か・・・」


貯金は一人暮らしする為に貯めた20万、残り30万はケアンズに行くまでには、

なんとか運ちゃんの仕事で貯金できそうだ。


「よし!俺もワーホリでケアンズに行くぞ!」


そしてそのことをオヤジに話してみた。


「あー行ってこい、行ってこい。」


親父はちょっとせいせいした様な感じで言った。

というのもオヤジは俺のドラムの練習にウンザリしていたのだろう。

と、その時オヤジが突然


「でも金髪だけは連れて帰るなよ!」


「そんなうまくいくわけないだろ。」


しかしそれが現実になるとはつゆ知らず・・・

なんだかその夜はオヤジが金髪って言うので、トレーシーローズではなく洋画を見たくなった。

普段は音楽しか聴かずテレビなんぞ見なかった俺だが・・・


「ひさびさ映像でも見ますか・・・」


うらのビデオ屋へ行ってみた。


「オーストラリア映画は・・・マッドマックスか・・・金髪女出てねーしな・・・」


「クロコダイルダンディーね・・・BMXアドベンチャー・・・
おっとこれ二コールキッドマンが13歳ぐらいの時の映画だ。」


「これでいいか。」


早速ビデオを借り、家へ帰ってビデオデッキに入れてプレイ。


「・・・・・」


10分で寝てしまった。
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