ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
どうしたら良いか分からず、とりあえずソファーに座った。

というよりそこしかなかった。

そして俺の前には野性味たっぷりのお二人さんが


「愛のカタチ」


を惜しげもなく俺に見せつける。

実にいやな雰囲気だったが俺はなかば諦め、
これから始まる超大作


「愛のカタチ」


を堪能させられることとなった。


「上映前にポップコーン買っておけばよかった。」


などと皮肉を言っている余裕は無く、
実に居心地の悪いひとときだった。

しかし2,3分もするとサマーが出てきて


「またやってる」


というような顔をしていた。

するとミック達はスタコラサッサと
部屋へ戻って「つづき」をした。

2人だけになり、この沈黙をさける為、
俺もシャワーを借りることにした。

シャワーを浴びながら、今夜の事を考えていた。


「どうしたらいいんだろう?」


「もういいのかな?」


「いやっ、やっぱりソファーで寝た方が・・・」


と葛藤していた。

しかし遠慮ばかりもしていられない。

ここは思い切って聞いてみることにした。


しかし心臓はバクバク、


ハートビートはノイジー


洗う所も洗い忘れ


シャワーから出るなりサマーに質問を投げかけた。


「どこで寝ればいいのかな?サマーの部屋でもいい?」


あまりの突然な質問にサマーは
あ然としていたがすぐに表情を変え


「もちろんよ」


俺はその答えにホッとし、大きく息を吐いた。

と同時に「タイミングってもんがあるだろう」と反省した。

その後、俺はミック同様、仕事の後は
サマーの部屋で寝泊りするようになった。
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