Dear 愛し君へ
放課後、あたしは蒼菜と一緒に帰った。

実際、嫌がってても内心は嬉しくて。


人に頼られるのは嫌いじゃない。


それに蒼菜は、頼るだけじゃなくて。

ちゃんと返してくれるから。



でも、ひとつだけ違和感を感じたことがある。

今まで蒼菜は、流行を探すのは得意だけどそれに乗ることはしなかった。



じゃぁ、どうして今回はこんなに熱心に?


でも少しそれも感づいてる。


「ねぇ蒼菜、千洋ももしかしてやってんの?」

「えっ!?・・・・あ、えとっ・・・」


千洋、というのは同じクラスの男子で。

蒼菜の意中の人。


「・・・・・・・・うん・・・」

「やっぱりね。おかしいと思った」


「だって・・・っ今度こそ告白したいし・・・!!


でも・・・とりあえずブログから攻めていこうかな・・と」


蒼菜の頬は少し赤みを帯びてて。

可愛いな、と思った。
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