ホスピタル
「おばさんと幹也ね、もう少ししたら、別のお国に行くの。しばらくね、ばいばいする事になったの」
「ばいばいって?みーくんともう会えないの?」
「いつかまた、会えるわよ。だけどしばらくは会えないの」
みーくんと会えない。
それを考えたら涙が止まらなかった。
「いや!みーくんと会えないなんていやー!!うわーん」
「梨愛、泣かないの。困らせちゃだめよ」
「急な話でごめんね、梨愛ちゃん。あと少しはここにいるからね、幹也といっぱい遊んでやって」
「いやーいやー。ずっと遊ぶのー!みーくんとばいばいなんていやー」
「あーちゃん、泣かないで?きっと僕すぐ帰ってくるよ?だから泣かないで?」
「ううー。本当にすぐー?すぐー?」
「うん!すぐだよ!」
「梨愛ちゃんの泣き虫ー!梨磨は泣きませんよー。泣いたらもっともっと悲しくなるって幼稚園の先生言ってたもん!みーくんすぐ帰ってくるなら悲しくなるから梨磨は泣かない!」
いつもは何があってもすぐ泣く梨磨が、今日だけはお姉さんみたいだった。