ホスピタル
「ごちそうさまです」
「梨愛?ご飯残ってるよ?残すのは駄目っていつも言ってるでしょ?」
「ごめんなさい。お母さん。食べれないよ。おばさんもごめんなさい」
「いいよ。梨愛ちゃん。急にあんな話しちゃって驚いてるのよね。ごめんね梨愛ちゃん」
「大丈夫です。ちゃんと理解しました。もう大丈夫です」
おばさんに大丈夫なんて言ったけど、そんな事思えなかった。
大丈夫なんかじゃないよ。
離れたくなんかないよ。
みーくんと一緒がいいよ。
みーくんが大好きだよ。
私の精一杯の強がりだった。
私は1人、食卓から離れた。
いつもみーくんが座っているソファーに座った。
私達が来るまでそこに幹也が居たのだろう。
その位置は、まだ少しだけ暖かかった。
その暖かさが悲しくて
私は1人で、またこっそり泣いた。