ホスピタル
「あーちゃん?お写真撮ろう!!」
涙が止まった頃、
隣にみーくんが来た。
「みーくん。お写真?」
「うんお写真!!みんなで撮ろう?あーちゃんとね、まーちゃんとね、僕とね、お母さんと、亜梨紗さんで!!3人のお写真も撮ろう!いっぱいいっぱい撮ろう。僕外国に持っていくから。大事に飾るから。だからあーちゃんも飾ってね。そしたらほら、寂しくないよ。いつも一緒だよ!!」
「いつも一緒?」
「うんっ!そうだよ!!お写真で毎日一緒だよ。だから大丈夫だよあーちゃん!次会えるときまでお写真で我慢!!毎日見るから忘れないよ」
「うんっ!そうだね。お写真撮ろう!!」
私を悲しみに落としたのは幹也がいなくなる事。
だけど私を救ってくれたのも幹也だった。
『お写真でいつも一緒』
ただの子供の言葉。
ただの子供の目眩まし。
だけどまだ幹也より
1つ小さい私は
その言葉に
すごくすごく救われた。
1番欲しくて
1番望んでいた言葉を
幹也はいとも簡単に
言ってみせた。
「みーくん!これでいつも一緒だね!!」
みんなで撮った写真。
3人で撮った写真は、
私だけ目が赤く腫れていてだけど最高の笑顔だった。