ホスピタル




家を出た私は、
1人近くの公園にいた。



ベンチに座って1人で泣いた。



まだ私は小学生。


まだまだ小さな4年生。



それでも恋ってこんなに辛いよ。



知りたくなかった。


梨磨がみーくんを好きなんて。





「うぅー。ぅあーん」



聞きたくなかったよ。




「あぁー。うあぁあー」



嫌だ。

嫌だ。

嫌だ。


嫌だよ。


みーくんを取らないで。


とらないでー。



本気で梨磨が嫌いになりそうだった。



いっそ、嫌いになってしまいたかった。



何で梨磨はみーくんを選んだんだろう。



何で梨磨は私の妹なんだろう。



小さい頭でいっぱいいっぱい考えた。


無駄な事まで考えた。




──心が壊れてしまいそうだった。




< 171 / 176 >

この作品をシェア

pagetop