ホスピタル
「私もみーくんが好き」
ああー。
1人の時はこんなに
すんなりと言えるのに。
───好き
好き───
───好き
「みーくんが好き」
どんどんどんどん好きになって
大好きになって
みーくんに恋をして
みーくんが帰って来て
私は毎日が幸せだった
ただ、毎日が幸せだったの。
「梨磨は少し。私は6年」
どう考えたって
誰が考えたって
私の方がずっとずっと
ずっとずっとずっと
ずっとずっと──好きなのに。
「嫌い!梨磨なんか嫌い!とったらもっと嫌い!もっともっと大嫌い!」
立ち上がって1人で叫んだ。
本当は嫌いになんてなれないくせに。
ただ叫んだら少しだけスッキリした。
まだまだ心にしこりは残ったままだけど。
辛いまんまだけど
これなら家に帰れると思った。