ホスピタル
出会い
「ただいまー!」
リビングのドアを開けてそう言った。
「おかえりー。ご飯出来てるからね!」
「はーい。ありがとうお母さん」
きらびやかに着飾った36歳にはとても見えない私と梨磨のお母さん。
正直言うと、
私の家も母子家庭。
お母さんは夜の世界で働いている。
結構有名なホステス。
それでも私達をしっかり
育ててくれている。
ご飯も欠かさず作ってくれるし梨磨のお見舞いも毎日欠かさず行っている。
梨磨の入院費がばかにならないぐらい高いから週3だった仕事を週5に増やした。
「お母さん。前風邪気味だって言ってたけどちゃんと薬飲んだ?」
「飲んだ飲んだ!ありがとうね。じゃあお母さん仕事行くね!梨愛は先に寝てなさいよ」
「わかったよ。いってらっしゃい」
笑顔でお母さんを送り出した。