ホスピタル



ヴーヴー


マナーモードに設定した
私の携帯が鳴る。



誰ー。


画面も見ずに
ぶっきらぼうに携帯に出た。



『あっもし〜?愛だけどー!!』


今日学校帰り以来の
ハイテンションな愛の声。


「もしもしー。どしたー?」


『もっし〜!!あんねあんねー?今ー梨愛の家の近くの駅いるんだけどもー今から行ってい!?』



寂しさに襲われてた時
無邪気に連絡をくれた愛。


「おいでー愛。迎え行こうか?」


もう夜の9時。
愛、すぐ誰にでも
着いていきそうだから心配だ。
うん、飴もらったら
着いてっちゃう
小学生のような。
まあ愛は夜遊びなんて
慣れてるんだろーけどさ。


『ありがとうーっ。でも愛大丈夫だよ〜』



「わかったよ。じゃあ待ってるね」



愛が来てくれるそうだ。



お母さんは朝方にならないと帰ってこないから愛が来てくれて本当によかったな。



ありがとう、愛。
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