ホスピタル
「すいません!でも嬉しすぎて!!!」
「うるさい拓也」
初めて呼び捨てで呼んでみた。
「えっ今拓也って?え?え?えーっ?今拓也って呼んだ?」
「自分で君付けやめよう言ったんじゃん」
「えっでも驚いた!やべーキュンきた!もっと呼んで呼んで!!」
「無駄に呼ぶのは嫌だよ。拓也みたいに馬鹿じゃないし」
「うーわっ。もーいーしー」
拓也が拗ねた。
あー本当に子供みたいだ。
「拓也」
「えっ何?」
さっきまでとは
打って変わって
可愛らしい笑顔を
私に向ける。
「これで機嫌直りましたか?」
「しょっしょーがねーから許してやるよ」
何をかっこつけてんだか。
みんなが待つ家までもう少し。