ホスピタル
うん、拓也は気に入ってるよ。
だからこれ以上拒絶させないで。
これ以上踏み込んだら
私はきっと、貴方との間に太い太い、切れない線を引くだろう。
私は拓也とは仲よくいたい。
「えー?拓也ってお子様なんだ実は」
ニヤニヤニヤニヤ...
隼人君、楽しそう。
「あーもう!だから言ったじゃん梨愛ー」
「あはははっ」
私が笑ったら、
拓也が安心したように笑った。
拓也ももうちょっと、
肩の力抜けばいいのに。
「お前いつもクールだからからかいがいねーんだよ!やっと勝った気分。梨愛ちゃんサンキュー」
隼人君、本当楽しそうだな。
「拓也、よかったじゃんか。みんなお子様だってわかってくれたから楽でしょ!」
笑いが止まらなかった。
うざそうに隼人君を振り払う拓也がなぜだかすごく、おもしろかった。
「楽じゃねえしー。逆にこれから大変だわ!」
あーもう!と
頭をかきむしる拓也も
私みたいに、すごくすごく笑顔だった。