ホスピタル

少しの優しさ




男子のところに戻ると、
いまだにゲームに夢中な様子。



「おかえり」


「ただいま拓也」


「あれ?梨愛も化粧しとる?」

「してるよー」


「やっべー!!俺そのメイクすき!梨愛に似合ってるよ。梨愛は目がばっさばっさなのは似合わない!」


ばっさばっさって..
拓也はたぶんつけまつげ
の事を言いたいんだね。



「ありがとう。私、自分がつけまつげ着けるのは苦手なの」


「うんうん!絶対そっちのがいい!濃い化粧は俺好きじゃねーし」


「あはは。似合ってるならよかった。ありがとう」



素直で可愛いなあ拓也は。



「あー悟に勝てなかった!!」


拓也と話していたら、
やっと隼人君達の勝負に
きりがついたらしい。



「俺には誰も勝てん!」


「悟調子乗んなー!」



「あっ!待たせてごめんな!!」


隼人君律儀だ。


「大丈夫だよ〜。私達メイクしに行ってたし」


「本当だー!!梨愛ちゃんが化粧してる!初めて見たけど超可愛いー!!化粧すると梨愛ちゃん亜梨紗さんに余計似てるね!」


隼人君の基準は
お母さんなのね(笑)


「そうかなー?お母さんに似てるって嬉しいな!ありがとう」



「あーっ!梨愛だけずーるーいー!!愛はー?可愛いっ?可愛い?」



「お前のメイクは見慣れとるわ!」


「隼人うざーい」


「はいはい。可愛い可愛い」

悟君がすかさずフォロー。

まあ悟君は本当に愛が1番可愛いって思ってると思うけどね。



「何その悟の適当な言い方ー!もういいもんっ」



愛が拗ねた(笑)



「拗ねんなって〜!」



悟君愛の隣で嬉しそうだなー。



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