大好きが溢れるまで



「どうしたのー?」



すっかり暖かくなった今。
私は薄い長袖だけを着て公園にやってきた。



「あ、ごめんな。呼び出して」



中根は既にベンチに座って待っていた。
その隣に座って、私は公園全体を眺めていった。



「中根ともクラス違ったね」


「ね。でも、隣だよ」


「飯田は…1組だって」


「…やっぱ、大丈夫じゃないよね」



察していた中根は、心配そうに私の顔を覗き込んだ。
それから、私は飯田に対しての想いをずっと話して。
中根は、聞いて、頷いて、アドバイスをくれた。



「これから…飯田ともっと話せないね」



夕方になってきた頃、私がそう呟くと中根は立ち上がって言った。




「じゃ、また何処か行こうよ!」


「え…でも…」


「学校で話せないんだったら、学校外で話すしかない!」



その勢いで、花見を見に行ったメンバーで動物園に行くことになった。
動物園は5月に行くとすぐみんなに伝えた。頼りがいがある中根。
私は2年になってから、1年の時よりも中根と話すようになっていた。





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