Boys Summer Love!
3歳の歳の差なんて感じないぐらい、僕と由月は親しくなっていった。

だけど…楽しい時間はあっと言う間に過ぎて、終わりを迎える。

最後の日、お昼には帰ることになった。

けれど由月は起きてこなかった。

朝、僕が起きる頃にはまだ布団で寝ていた。

時間も早かったし、僕は声をかけずに部屋から出た。

荷物はすでに玄関先に置いていたし、このまま帰ることは可能だけど…。

僕は出て行く前に、由月の部屋に向かった。

「由月? 起きてる?」

襖の前で声をかけるも、返事は無い。

そっと開けて見ると、まだ布団の中だった。

「由月、入るよ」

声をかけて、中に入る。

由月の背中を見ながら、座った。

顔は隠していて、様子が分からない。

でも起きてはいるみたいだ。

「由月…。僕は帰るけど、また来年の夏休みに来るから」

「…冬休みは来ないのか?」

返事をしてきたことに驚いた。

「うっうん。冬休み、ウチの学校短いんだ。それに父さんの実家に行かなきゃだし…。こっちは大雪が降るみたいだから、行くのも帰るのも大変みたいなんだ」

…自分で言っててなんだけど、言い訳がましいな。

「…確かに雪はヒドイからな」
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