Boys Summer Love!
ここに来ると女性よりも肌が白いので、弱く見られているだろうな。

「逆にオレは焼けやすい。ちょっと陽の下に出ただけで、すぐ焼ける」

確かに彼はいつも焼けていた。

なのに引きこもっているのだから、体質なんだろう。

「あっ、そうだ。ねぇ、川釣りを教えてくれないかな?」

「川釣り? 良いケド、何でまた?」

「父さんと伯父さんがあんまりに楽しそうにやってるから。僕も川魚好きだし、自分で釣ってみたいと思ったから」

「いいよ。じゃあ明日の朝にでも行こうか」

「うん!」

…ごっ誤魔化せたかな?

彼の触れた腕の部分が、とても熱かった。

彼の体温は確かに高いけど、別の意味で熱い気がした。

会う度に胸が高鳴る。

一緒にいて、ときめく。

その気持ちに名前を付けるのは、躊躇われた。

だから僕は隠すことにした。

彼に会うのはとても嬉しいし楽しい。

でも同じぐらいの強さで、苦しくて辛くなってきているのを、感じていた。

それは年月を重ねるごとに、重く深くなっていった。

「そう言えばさ」

「うっうん」

「オレ、コクられたんだ」

「…えっ?」

由月は何でもないような顔をして、軽く言った。
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