Boys Summer Love!
ちょっと残念に思い、肩を竦めた。

「花火始まるまで、屋台回ろうぜ。オレ、焼きソバとカキ氷食いたい」

「僕はチョコバナナとわたあめが良いな」

「甘いもんばっかだな」

「屋台ならではの食べ物が食べたいんだよ。チョコバナナとわたあめなんて、屋台じゃなきゃ滅多に食べれないし」

「まっ、そうだな。近くの店から行こうぜ」

「うん!」

川原にはいっぱい屋台が出ていた。

僕達は眼についた屋台に、片っ端から行った。

そして充分に食べて、遊んだ後、由月は言った。

「花火が静かに見られる穴場があるんだ。そこへ行こうぜ」

「うん」

由月の案内で向かったのは、川原の上にある神社だった。

川原と山が繋がっていて、その途中に小さな神社があった。

「ここ、普段からあんまり人が寄り付かないんだ。こういうイベントだと、誰も来ない」

「なるほど。確かに穴場だね」

神社の階段に座ると、川原一面が見下ろせる。

<ひゅるる~… ぱぁん!>

「あっ、はじまった!」

「うん!」

夜空に次々と火の花が咲く。

色鮮やかな火の花は、咲いては夜空に散っていく。

幻想的な光景に、息をするのも忘れてしまう。
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