Boys Summer Love!
「何だよ、それ」

暗いながらも、由月の顔が真っ赤になっていることが分かった。

きっと僕の顔も赤いだろう。

互いに額を合わせて、その後しばらくそうしていた。

すると花火は終わって、僕達は手を繋ぎ、無言で家に帰った。

家に帰ると浴衣を脱いで、おフロに一緒に入った。

だけどお互い、会話はなかった。

なくても、何となく…居心地は良かった。

どこかポカポカした気持ちのまま、結局その後何一つ話さず、僕達は同じ部屋で眠った。

翌朝、彼は普通に接してきたので、僕も普通に接した。

その年の夏休みも、いつも通りに楽しく、おもしろく終わった。

ただ帰り際、彼が部屋にいたので、挨拶に行った時、再びキスされた。

来年も必ずここへ来るという約束を交わして、僕は去った。

いつもは指きりで別れていた。

だけど今年は…。

指で唇をなぞると、ぞくっと背中が疼いた。

「んっ…!」

声を押し殺すと、顔に血が上った。

僕らはもしかしなくても、踏み出してはいけない一歩を踏み出したんじゃないかって…思わずにはいられなかった。

その後、いつも通りに彼とメールや電話のやり取りをしても、キスしたことがずっと頭の中に浮かんでいた。
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