Boys Summer Love!
「でもせっかく1番目のお姉さん夫婦と子供が来てて、2番目のお姉さんも結婚式を控えているのに、あんまり暴れない方がいいよ」

「分かってる。でも親父が引かない」

彼も彼で、将来に問題を抱えている。

「由月は将来のこと、伯父さんに伝えた?」

「言ったさ。大反対されたけどな」

その時の伯父の怒りが目に浮かぶようだ…。

「でも姉貴達が珍しく賛成してくれてな。だから2番目の姉貴の結婚式までが勝負だな」

「結婚式って秋だよね? お婿さんを取るから、この家に家族が増えるんだ」

「ああ。元々2番目の姉貴は自分が家を継ぐんだって考えていたらしい。けれど親父がああだろう? オレの次に、親父とやり合っている」

…相変わらず気性の荒い人達だ。

「う~ん…。由月、パソコン関係の仕事をしながら、家を守ることはできないの?」

「さすがにムリだな。宮乃原家の当主は代々、村長みたいなことをしている。青年団をまとめたりするのも、当主の役目なんだ。片手間にやれるほど、楽な仕事じゃない」

「うう~ん…」

思った以上に、当主の仕事は難しそうだった。

「…悪かったな」

「ん? 何が?」

「せっかく里帰りしたのに、イヤな場面を見せてしまって…」
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