世間知らずの姫様×吸血鬼
「どうしたのですか?榛名」





「へっ平気だよっ」







足をとめ、






心配そうに見てくるカレン。







やがてまた前に視線を戻し歩き始めた。









『あなたは誰・・・?』





心の中で聞いてみる。



無意識に足を止める。





『いずれわかるわ。あなたの心の中に私は居るの。だから、大丈夫よ。孤独じゃない。

 カレンも、レイも、蓮も、吸血鬼だけど、


 あなたの力になってくれる優しい人達よ。



 人間じゃないからって孤独と思っていてはダメ』






『うん・・・』





そうだ。私は孤独じゃない。



カレンや、蓮は、吸血鬼だけど、怖いことしてこない。




大丈夫。そう自分に言い聞かせて、歩き始めた。
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