教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
まだ17歳の女子高生で、受験生の自覚もなくのほほんと過ごしていた菫は、俺のストライクゾーンから外れていたはずだったのだが。
……ひたむきに努力して、何でも素直に吸収する菫に。
俺自身もいつの間にか吸い寄せられてしまった。
待ちに待った、菫が俺の『生徒』でなくなる日。
俺は菫の将来が欲しいと『予約』した……。
菫の左手の薬指にはめられたリングは、その証。
婚約指輪、という程のものではないが、周りへのアピールのつもりだ。
菫の幸せを願って、ブルーダイヤが埋め込まれている。
ずっとつけていられるように、あえてシンプルなデザインにした。
離れて暮らしていても、このリングがあれば、他の男へのけん制になる。
いつも俺と一緒だと。
しかし、明日からは……。