教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
二週目・実習十日目
実習生の涙
【菫の実習日誌】
今日で実習は終わり。
公開授業も終わり、今日は別れを惜しむ日、だそう。
実習生控室にも、いつもよりほっとしたような、寂しいような空気が流れている。
最後の授業は、先生のクラスの国語表現。
授業中、先生は自分の授業があるらしく、見に来てはもらえなかったけれど……。
帰りのSHRで、その分たっぷりと泣かされた。
小学校の実習では経験済みだったけど、まさか高校でもここまでしてもらえるなんて……。
寄せ書きと、生徒一人ひとりからバラを一輪ずつプレゼントされた。
香西君からバラをプレゼントされた時
「俺のアドレスも入れといたからね」
なんて言われて笑ってたら、隣りで先生が睨んでたけど。
一番最後に先生からもバラを頂いた。
「お疲れさまでした。
……よく頑張ったな」
という、生徒の前なのにちょっぴり素の言葉になっちゃってる先生の顔を見ていたら、涙腺が崩壊した。