教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
指導教諭の告白
【健の指導教諭記録】
「ほら、着いたぞ」
「ううう〜。」
酔って寝ぼけた菫をタクシーから降ろして、俺の家へ。
念のためタクシーの中から菫の家へ電話したら、お母さんが出てひとこと。
「日曜日の最終便に間に合うように、お願いしますね」
……それまでは任せた、ということだと解釈しておこう。
玄関の鍵を開けている間も、眠たそうにあくびをしている。
この状態だと、今、話してもおそらく明日の朝には忘れているだろう。
きちんと考えられる状態の時に話そう。
家に入るとすぐ、菫はジャケットのボタンを外して、脱ごうとしはじめた!!
ちょっと待て!
「あ〜、窮屈!!
しかもタバコ臭くて最悪!
先生方って何で飲み会であんなに吸うの!?
もういらないって言ってるのに、渡辺君はやたらと飲ませるし!
先生は睨むだけで助けてくれないし!!」
なんでこんなに荒れてるんだ!?