教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
抗議の声(?)を無視して、菫を抱え上げて寝室へ。
ベッドの上にそっと降ろすと、観念したように甘い声で囁かれた。
「あのね……久しぶりだから、最初は優しくして欲しいの……」
「了解」
あまり自信はないが。
「また、夏休みまで会えなくなっちゃうよね……。
痛くても我慢するから、しばらく消えない跡をつけて、先生」
ベッドの上で『先生』は禁止、言った場合は罰ゲームとして跡を残す、という約束だった。
好んで跡を残してほしいなんて珍しいが……。
「いいんだな? じゃあ、ここに」
パジャマのボタンを外して、左胸、ちょうど心臓の鼓動がよく聴こえるあたりに、キスマークをひとつ。
「これを見るたびに、今夜の健さんのことを思い出すの。
そうすればまた、離れていても頑張れるから……」
上目使いで、恥ずかしそうに言われると、こっちも頑張れるな。
「じゃあ、思い出に残るように、たっぷり可愛がるからそのつもりで」
そして。
菫の身体を優しく開いていった。
俺しか知らない、菫の全て。
これから先も、俺だけのものになることを望んだ可愛い彼女のために。
一晩中、言葉と体でありったけの愛情を注いだ。