恋の相手はメイド君!?
毎日顔を会わす彼に、もし告白して駄目だったら気まずいじゃないか。


そればかりを考えて、告白出来ずにいた。



「そんなん言うてたら、クリスマス一人になんよ?」

「じゃあ、皐月遊びに行こ?」


「無理!あたし、デートやしぃ」



駄目もとで聞いたら、やはり駄目だったか。


皐月は、長い付き合いの彼氏がいる。


長い付き合いだからこそ、一日くらい友達と過ごしてあげようとは思わないのか。



「友達は大事やけど、クリスマスはやっぱり彼氏と過ごしたいわぁ」


「ソウデスヨネ」



あたしだってそうだ。


彼氏がいたら、わざわざ女友達とは過ごさない。


だけど、いないんだよ!


相手がさっ!


「だから、告白しぃよ」


「ん〜……ん?」



なんだ、これ?


皐月に曖昧な態度を取りながら、あたしは食事が運ばてくる間に読もうとしていた雑誌を広げた。


パラパラと捲っていくと、あるページへとたどり着く。




「寂しいクリスマスを過ごすあなたへ、とっておきのプレゼント?」


何とも怪しい感じたっぷりだ。


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