恋の相手はメイド君!?
新たな決意
女として見てもらうには、まず何をしたらいいのか。
仁王立ちしたまま、街の中で頭を悩ませていた。
あの後昼食を食べた後、あたしは用事があると言って千尋を家に置いて出てきたのだ。
「ら〜んっ!」
「どわっ!!」
背後からバチコーンと頭を叩かれて、前のめりになる。
「あんた、急に呼び出すんええ加減やめてくれん?」
「ごめん、無理やわ!」
相談相手として、一番最適な人材は皐月しかいない。
まぁ、たんに友達が少ないんだけど……。
「もう、せっかくラブラブデート中やったのに…」
ぼやく皐月だけど、いつもこうして来てくれるから大好きだ。
ムスッとする皐月に抱きついた。
「わっ、なによぉ?」
「皐月さん、是非お嫁に来ませんか!?」
「意味わからん!
あんたの嫁になったら、毎日大変そうやから、お断りや」
「そんな〜」
ペチンと今度は額を叩かれて、ヒリヒリする額を押さえていると、クスリと笑われた。
あ、こういったとこ千尋と似てる。
意地悪なんだよね、二人共。
だけど、意地悪した後はいっぱい甘やかせてくれるけどね。