恋の相手はメイド君!?
ボタンを外す指がカタカタと震えた。
ここまできたら、千尋は馬鹿じゃないから、あたしが何をしようとしているのかハッキリとわかっただろう。
真っ直ぐ見つめてくる二つの瞳が、心地悪い。
こんな思いをしてまでやらなくちゃいけないのか?
他に方法があるんじゃないのか?
そう思っても、ここまできたらもうわからない。
ボタンを外し終わり、生まれて二度目の下着姿を男性の前に晒した。
自分のスタイルには自信がもてない。
ガリガリだし、胸小さいし。
こんなんで、千尋は欲情するのかな?
されても困る思いと、してほしい思いがごちゃごちゃになっていた。
そして、脱いだ後をあたしは考えていなかったことに気づく。
脱いで、千尋にあたしを植え付けようとした。
だけど、それからは?
千尋から行動を起こすとは限らない。
全く考えていなかった。
無言で見つめてくる千尋に対する行動を。
……どうしよう?
下着に負けないくらい、あたしの顔は真っ赤だろう。
明るい部屋の中なら、きっとバレバレである。