恋の相手はメイド君!?
ドキドキ。
ドキドキ。
この瞬間って、こんなに緊張するもんなんだ。
告白事態がはじめてだから、待つのもはじめて。
煩いくらい、ドキドキいってる。
近くにいる千尋に、この心臓の音は聞こえてるのかな?
だとしたら恥ずかしい。
「…俺は、欄がええなら」
返事とはわかりにくい答えだった。
あたしがいいなら?
「付き合ってくれるん……?」
目が泳ぐ。
違うかったら、あたし……。
立ち直れるだろうか?
ここまで浮上した想いを、抑え込むことが出来るだろうか?
「…俺なんかで、欄はホンマにええの?」
「え?」
「俺は、確かに欄のタイプで選ばれて此処に来た。
やけど、欄の理想の男に俺はなれるかわからん…」
「そんなことないわっ…」
タイプなんて関係ない。
最初は、見た目から入った恋だった。
だけど、今は違う。