恋の相手はメイド君!?
朝一のキスは、甘かった。


「甘い……」


「あぁ、朝食にホットケーキ作って味見したからな。もう、冷めてもたやろなぁ」


「冷めても美味いで」


「ほな、残さず食べてや?」


「うん! 当たり前や!」



千尋の作ってくれたものなら、あたしが残すわけがない。


千尋の料理は絶品だから。

愛がこもっているから。


自分で言ってて照れてしまった。



あぁ、あたしは恋に夢中だな。


いや、千尋に夢中の間違いか。




寝間着を着替えて、美味しそうな匂いの漂うリビングへと行く。


テーブルには、ホットケーキにサラダ。

搾り立てのオレンジジュースがあって、千尋らしくきちんと飾り付けされていた。



「いただきまーす!」



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