恋の相手はメイド君!?
かなり危ない言葉に、ちょっと自分で引いた。
いけないな、こんなあたしは駄目だ。
「千尋には可愛く見られたいもんなぁ!」
玄関にある全身鏡で最終チェック。
髪型オッケー。
メイクオッケー。
服装オッケー。
完璧だっ!!
ブーツをはいて、いざ出陣です!
階段を降りて、ロビーを出ると大きな四駆があった。
ピカピカに磨きあげられた黒は、側に立つ千尋をさらに際立てていた。
陽射しが強いからサングラスをつけて、車に持たれて待っている千尋。
かっこよすぎて、たまりませんっ!
この人があたしの彼氏。
今すぐ皆に自慢したいくらいだよ。
「千尋っ!」
ゆっくりと身体を起こし、あたしが近寄るとドアを開けてくれた。
「お待たせしました、ご主人様」
ペコリと頭を下げた後に、口元を吊り上げて笑う。
またまたカッコイイよぉ。