恋の相手はメイド君!?
お婆ちゃん、ごめんなさい。
「お婆ちゃんが倒れて危篤状態なんで、帰らせて下さい!」
なんて、とんでもない嘘をついてしまった。
お婆ちゃんピンピンしてるのに……。
毎日カラオケ行ってるのに……。
嘘も方便……、また違う。
でも、あたしは気になったら他の集中できないたちだから、仕事に集中できない奴がいても会社に迷惑だ(勝手な言い分)
昼前の今、千尋は何をしてるかな?
洗濯は朝一番にするから、もう終わってそう。
買い物は今日は行かないと言ってたし。
じゃあ掃除とも考えたけど、洗濯の合間にしてしまいそうだ。
じゃあ、普通なら暇を持て余す。
車を走らせながら、ブツブツ独り言を言っていると、信号で停まった時に隣にいた人に笑われてしまった。
恥ずかしい……。
もうすぐ駐車場というとこまで来て、速度を落とした時だった―。
「千尋……?」
うわぁ、タイミング良すぎじゃないか。
車を停める。
大きな鞄を担いだ千尋は、駅の方へと歩いて行く。