恋の相手はメイド君!?
手際よく掃除や洗濯を済ませ、昼過ぎには買い物に行けた。



近所のスーパーで、カゴを片手に持ち順序よく店内を回る。


一週間分の材料を買って、軽く調理をして冷蔵庫に保存しておくつもりだった。

それで、母親が帰ってきたら、ちゃんと食べるように説教だ。


子供が、しかも息子が母親に家事関連で説教をするはめになるなんて

と、千尋は苦笑い。




「あんま新鮮なんがないなぁ」


野菜を手にとり呟いた。


店員に聞かれたら、睨まれしまうこと間違いなしだ。


やっぱり、市場のほうがいい。


だが、今から車を出して市場に行っても、もうないだろうから
仕方なく、ここで揃えよう。





ジャガイモを一個一個手に取り見ていた時、千尋の横から考えもせず二、三個カゴに入れる女がいた。



なんや、こいつ……。



「あ、ごめんなさい!
邪魔しました?」


「いや……」


細身で自分と対して年齢も違わなそうな彼女は、カートの上に乗せたカゴに沢山の食材を乗せていた。



一人で、こんなに買うんか?


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