恋の相手はメイド君!?
どういう事なん?


あたしは、首を傾けた。


わからん、わからんことだらけや。



あ〜、二日酔いとはまた違う頭痛に襲われてしまう。


「…とりあえず、服着よ」



クローゼットから服を出して、やっと裸ではなくなった。


だけど、これからが問題だ。


まだベッドで、スヤスヤと寝息をたてている彼を起こすべきか悩む。


起こさな、あかんよね。



こうなった経緯を聞けるのは、ベッドにいる彼だけなんだから……。


とりあえず、彼を観察してみる。


すると、意外とイケメンなことがわかった。


艶のある黒髪と筋の通った高い鼻。


小ぶりの唇は薄く、軽く開かれた唇の奥には白い歯が見え隠れしている。


そして、布団から出ている白いけど、均等につけられた筋肉質な肩、そこから伸びるスラーとした腕から、細く長い指。



これは、驚いた。



モロ好みなのだ。



あたしって、酔っててもタイプをわかっていたのか。


ある意味、すごいけど、誉められたことじゃないから苦笑いするしかない。


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