恋の相手はメイド君!?
意識しないでいられるのか?

モロタイプの男が、隣で寝ていてよ。


頬杖ついて、子供を寝かしつけるようにポンポンと布団の上を叩いてきてよ。




これが、落ち着いて寝ていられるのか!?



いや、無理だね。


少なくとも、あたしは無理だよ。



「カチコチやなぁ。
そんなに、緊張すんの?」

「す、するよ!!」


「ふ〜ん。 ……慣れてへんのやね?」



ギュッと瞼を閉じていて、気づくのが遅れた。





「…欄さん、可愛ええなぁ」


ドキン!


心拍数、最高潮!


耳元で、千尋に甘く囁かれた。


拳を作った手に、さらに力がこもって、汗が背中を伝う。


お風呂に入ったのに、意味ないよ。


「あんま可愛ええことしよったら、今度はホンマにやってまうよ?」


「ひゃっ! …ち、千尋、近いから!!」


耳たぶをペロリと舐められ、あたしは千尋の胸を押す。


ほどよくついた筋肉なんかに、男の人と寝ているんだと生々しく教えられて、もうパニックになっていた。


「怖がらんといて…」

「む、無理っ」

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