恋の相手はメイド君!?
一度しか経験のないあたしは、彼氏だった先輩とのことを思いだした。




クリスマスが近づき意識しはじめたあたしは、たまたまあった飲み会で先輩と話す機会があって。


巧みに話題を盛り上げる先輩のおかげで、あたしと先輩は飲み会の後二人で小さなバーなんかに行った。



大人のムードたっぷりなバーで、ほどよく酔ったあたし。
その勢いに乗せて、あたしは「好き」と、先輩に告白した。



返事は「駄目だ」と言われると思っていたのに、先輩はあっさり付き合ってくれた。



それから何度目かのデートの帰りに、初めてホテルに行って。


「欄は、初めてなん?」


先輩の腕の中で、今のようにカチコチになっていたあたしは、何度も頷き返し。


「優しくするから」


その言葉に乗せられて、わけもわからないうちに、初体験を済ませた。


緊張しきっていて、ほとんど何も覚えていない。



数少ない記憶の中で、先輩は、


「声、我慢せんでええよ」

「気持ちよくない?」


我慢していたわけでもなく、余りの緊張で何もわかっていなかったあたし。

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