恋の相手はメイド君!?
朝目を覚ますと、先輩はいなくなっていた。


先に帰ります。
と、置き手紙を残して。







「欄さん……」


「うっ、あたし…ごめっ」


似たような状況に、あの日の事を思い出して、涙が溢れた。


何度拭っても、限界をしらない涙は流れてくる。



何が駄目だったんだろう。

先輩は、あたしの態度が気にいらなくて。
だから、飽きられてしまったのかもしれない。



飽きられていたよりも、そもそもあたしは、先輩に好かれていたのかもすらわからない。



「大丈夫…。何もせんから」


優しく頭を撫でてくれる千尋。


千尋の優しさに、あたしは甘えてしまいたくなる。


大好きだった先輩。


一年の片想いは、たった一度のセックスで終止符を打たれ。


あたしは思うんだ。


あの時先輩のいう通り、声を上げれば良かったの?


感じるとかすらわからないのに、振りをすれば良かったの?


幾度となく溢れる疑問の中に、あたしは後悔という言葉に突き当たった。


「やらなきゃ、良かった……」

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