恋の相手はメイド君!?
「酷いよね。
欄と別れて、まだ5日しか経ってへんのに」


先輩と別れて、もう5日も経っていた。


そんな短期間に彼女が出来ているなんて、先輩はやっぱりモテるんだなぁ。



チラッと先輩を見て、やっぱりカッコイイなと思う。


茶髪のキッチリとセットしてある髪に、スーッと通った高い鼻。

眼鏡の奥にある切長な二重に、キリッとした眉。


ダサイはずの作業着ですら、先輩が着たらカッコイイと思わせてしまうスタイルの良さ。



「カッコイイからモテるとは思っとったけど、まさか遊び人やとは思ってなかったわぁ」


「はは…。まぁ、しゃーないて」



その美顔と容姿、それにくわえて誠実で優しい紳士的だった先輩。


だから、惚れてしまった。

タイプだし。


でも、それは見せかけだったんだ。


本当の先輩は、その優しい笑顔を使って沢山の女を手当たり次第らしい。


別れて3日目に、皐月から聞いた事実に、あたしは自分が情けなくなった。


つまり、あたしはそんな先輩に騙されたわけだ。


て、あたしが悪いのかも。

まんまと、引っかかったんだから。
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