恋の相手はメイド君!?
心配って、何を心配してたんだろう。


あたしが、ひつこく先輩を追いかけるとかかな?


そんな事しないよ、余計惨めになるのはあたしなんだから。



「…どちらさん?」

「え? えっと…」


突然千尋が言った。


どう答えていいか分からず、うつ向いてしまうあたしに代わり、


「会社のもんですよ。
あなたは、欄の?」


先輩が、答えた。


そして、千尋に聞き返すのは止めてほしい。


千尋は、あたしのメイドで、そんなこと言われたら、あたし……。


















「あぁ、会社の先輩さん?それは、俺の欄がいつも世話になって!」


……………え?


「……はは。いや、世話は確かにしとるよ?」


「こいつ、何もでけへんから手かかる子ですよね?

ホンマ面倒やろけど、会社では欄をよろしくお願いしますよ」


千尋?


どうしたの?


いつもは、欄さんとかご主人様とか言うのに、欄って呼び捨てにしてる。


千尋を見上げると、グイッと肩を抱き寄せられた。


ドキンッ。


どうして、そんな好戦的な目を向けているの?


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