素直に
第24章
24
「もうこんな季節だね」
「ええ。……あたし、今年はやけに疲れちゃったわ」
「一年振り返って?」
「うん。何かいろいろとありすぎて、参っちゃった」
「そう……」
僕たちは学内のカフェでお茶を飲みながら話す。
ゆっくりと時間を過ごしていた。
普段はドイツ語の文献ばかり読んでいるので、頭が疲れるのだ。
僕が借りてきていた本を開いて、時折目を落としながら、慧子と話をし続ける。
「来年はどんな年になるだろうね?」
僕が不意にそう言うと、彼女が、
「まあ、来年四月で四年生なんだし、研究も進むわよ」
「もうこんな季節だね」
「ええ。……あたし、今年はやけに疲れちゃったわ」
「一年振り返って?」
「うん。何かいろいろとありすぎて、参っちゃった」
「そう……」
僕たちは学内のカフェでお茶を飲みながら話す。
ゆっくりと時間を過ごしていた。
普段はドイツ語の文献ばかり読んでいるので、頭が疲れるのだ。
僕が借りてきていた本を開いて、時折目を落としながら、慧子と話をし続ける。
「来年はどんな年になるだろうね?」
僕が不意にそう言うと、彼女が、
「まあ、来年四月で四年生なんだし、研究も進むわよ」