素直に
で連絡を取り合っていた。


 僕たち平成っ子にとって、ケータイは必需品だ。


 依存症になるぐらいまで使っていた。


 実際ないと困るのだし。


 連絡を取り合う方法はメールが主体だったからだ。


 互いの居場所を探り、待ち合わせ場所を決める手段として……。


「そろそろ帰りましょ」


「ああ」


 僕たちは言葉を掛け合って、席から立ち上がり、レジへと歩き出した。


 コーヒーとケーキのセットは二人分で千円ちょっとで、学生にとっては手頃な価格だ。


 清算を済ませ、カフェを出て、コートを羽織ったまま歩いていく。


 途中の道で、


「じゃあまたな」
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