素直に
「またね」


 と言い交わし、互いの自宅へと帰った。


 その日は特に泊り込むことがなく、僕たちは各々の部屋へと戻る。


 木々は冬枯れていた。


 冷え込む。


 僕はコートの襟を立てて、寒さを凌いだ。


 自宅の冷蔵庫に自炊に使う食材が買ってあることを思い出しながら……。

 
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