素直に
第32章
     32
 二〇一〇年も十二月半ばになると、街に雪が積もり始める。


 僕たちは全く同じ現象を三年間味わい続けてきた。


 九州でもこの街は雪が降り積もる。


 僕は毎日ベッドから起き出すと、窓を開け放ち、空気を入れ替えた。


 さすがにリビングでも窓際にベッドがあるので、眠るときはカーテンを閉める。


 僕自身、いくらか眠り辛い夜もあった。


 でも、睡眠を取る際に最低限必要なことはしている。


 眠る前にホットミルクを欠かさず飲む習慣を付けていたし、入眠をよくするために静かなクラシック音楽を掛けていた。


 僕なりに工夫を凝らしている。


 睡眠時間も以前よりかなり長くなった。


 今は優に八時間ぐらい眠っている。


 僕自身、朝起きたらすぐに洗面して、コーヒーを一杯飲んでから、部屋の掃除をしてい
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