素直に
た。


 それが終わってから、大学に行く準備を整え、ケータイを取り出す。


 慧子からメールが入ってないかどうか、確認するために、だ。


 大概メールが来ている。


 その日は、<おはよう。午前八時半に正門前で待ってるから>と打ってあったので、返信してから歩き出す。


 いくらか時間に余裕を持ち、カバンを背負って家を出た。


 歩きながら考える。


「今日の授業は何かな?」と。


 僕が歩いて正門まで来ると、慧子が待っていた。


「ああ、おはよう」


「おはよう。……待った?」


「いえ、今来たところよ。行きましょ」

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