素直に
第11章
11
「河岡君」
「はい」
「君は大学に残るんだろ?」
「ええ、そのつもりですが」
「しっかり勉強しなさい。まだ若いんだし」
「はい」
十月初旬、僕は上原ゼミに出席した後、上原先生の研究室を訪れ、本人からそう言われた。
大学の講義は基本的に九十分だ。
僕にとって一番大事なのは、ちゃんと学校で勉強が出来ることである。
幸い、秋光大にも教官が学生の相談に応じる、オフィスアワーと呼ばれる時間があった。
僕は上原先生の研究室にお邪魔することが結構ある。
資料が山積みしてあって、しかも整理整頓まできちんとなされてあった。
「河岡君」
「はい」
「君は大学に残るんだろ?」
「ええ、そのつもりですが」
「しっかり勉強しなさい。まだ若いんだし」
「はい」
十月初旬、僕は上原ゼミに出席した後、上原先生の研究室を訪れ、本人からそう言われた。
大学の講義は基本的に九十分だ。
僕にとって一番大事なのは、ちゃんと学校で勉強が出来ることである。
幸い、秋光大にも教官が学生の相談に応じる、オフィスアワーと呼ばれる時間があった。
僕は上原先生の研究室にお邪魔することが結構ある。
資料が山積みしてあって、しかも整理整頓まできちんとなされてあった。