【Cherish】
「プレゼント代は?」
「ごめん、用意できなかった…。」
私は頭を下げて謝った。
「意味分かんねぇ!
俺の誕生日だぞ?
予定空けたのにさ!」
和也は物凄い怒鳴ると同時に、私の座ってた助手席に、
【ドンッ】
と拳をいれた。
ービックッー
《怖い…》
私は怖さで身体が震えてくるのが分かった。
「俺の誕生日どうしてくれんだっ!」
私が黙ってると、
「答えろ!」
「うっ…。」
とうとう溢れ出してしまった。
「泣いたって通用しねぇんだよ!答えろって言ってんだろが!」
今度は髪を掴まれ、下を向いてた私の顔を上げた。
「うっ…。ご、ごめんなっ、さい…。」
涙で上手く言葉がでない…。
「はぁ?謝って済まされると思ってんの?」
呆れたと言う感じに和也が言った。
「罰だ。外でろ!行くぞ。」
そう言うと私は近くの空き家に連れて行かれた。