【Cherish】
《助けて!》
そう心で叫んでも届くはずはなく。
心は張り裂けてしまいそうだった。
クラス全員からのシカト。
ー帰り道ー
「私、〇〇嫌いなんだよねー。」
私がいる目の前で言われた。
周りの子も笑ってる。
私は親友だと思ってたさなえを見た。
さなえは私と目が合った瞬間、目を反らした…。
その瞬間、私の心は砕けてしまった気がした。
いつでも見方でいてくれたさなえ。
優しかったさなえ。
《嘘だよね?さなえは私の見方でいてくれるって信じてたのに…》
私はその場から逃げた。
夢中で走った。
その日からは学校に行かなくなった。
友達なんて…。
もう信じない。
そう硬く決めた。
だから、今更心を開ける友達なんてできなかった。
また失うのが怖かったのかもしれない。
沢山、沢山泣いた。
涙が枯れるくらい。
いつか心の底から笑える日が来るかな?
もう悲しみはやだ。
暗闇から光の道に歩いて行きたい…。
私は中学時代の記憶を頭の中から消した…。
だから本当に17歳までの間は中学時代の記憶が空っぽだった…。