ギブ・ミー・ヘブン
「待たせて辛い思い散々させたけど、伊織の気持ちが変わらないなら受け取ってほしい。」


プラチナのリング。

ダイヤが一粒キラキラ輝いている。










これを雄一からもらうのを



どんなに夢見ただろう



雄一から私の指にはめてもらうことを



どれだけ願っただろうか




だけどこれは受け取れない









俯いて首を振るしかできない。



「もらえない。雄一。」


雄一がどんな顔してるかはわからない。






沈黙が流れたその時






玄関のドアが開いて





嵐が入ってきた。


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